3月に入り、暖かい風を感じる瞬間があり、春ももうすぐだなと感じさせるようになりました。寒いことが大の苦手である私には、非常にうれしいことです。

ところで、私は、修習生(弁護士になるための研修生のようなもの)のころ、愛媛県松山市に住んでいました。
松山といえば、近年は「坂の上の雲」が全面に出てきているように思いますが、やはり町のシンボルとして忘れてはならないのは、「坊ちゃん」です。

松山につくと、坊ちゃん団子、坊ちゃん電車、マドンナだんご、などなど、いたるところに坊ちゃんゆかりのものが存在します。
と、坊ちゃんだらけなのですが、この期に及び、肝心の小説「坊ちゃん」を、小学生以来読んでいないことに気が付き、昨年末読み直してみました。

改めて読むと、主人公の坊ちゃんの青臭い正義感と猪突猛進の性格、うらなりの冒頓としていて、それでいて何だか損をしてしまう切なさ、赤シャツの厭らしさ加減、など実に人物像がいきいきと描かれていて、昔読んだ時よりも、より一層小説のだいご味を味わえたように思います。

ただ、松山については、直接その名は記載されていないものの、惨憺たる評価。
最後には「不浄の地」とまで言われてしまっていて、あまりの潔い評価に笑ってしまうほどでした。

こんなにひどい書き方をされているにもかかわらず、坊ちゃんを町のシンボルとして大切に扱ってきていることは、きっと松山人の暖かさゆえだろうと思うことにしました。

次は、せっかく静岡に赴任してきたので、大好きなちびまるこちゃんを再読しようと思っています。
再読し終わったら、ブログに感想をアップしたいと思います。