刑事裁判の傍聴のススメ

 先日,京都旅行に行ってきました。中学校の修学旅行でも京都に行きましたが,大人になってから行く京都には,また別の魅力があって好きです。
 先日は,祇園伏見稲荷大社南禅寺,竹林の道,保津川等にも行きました。これらの場所の名前を聞いて,ピンとくる方はいらっしゃるでしょうか?・・・そうです!これらの場所は,サスペンスドラマの撮影のために頻繁に使用される場所です。京都を舞台としたサスペンスドラマはたくさんありますよね。私も幼いころから,サスペンスドラマを見て育ちました。
 サスペンスドラマは身近ですが,みなさんにとって刑事裁判はあまり身近ではないかもしれません。
 刑事裁判には,裁判を受けることになった被告人のほかに,裁判官と検察官,弁護人が登場します。刑事裁判は,罪を犯したとされる人の刑を決める場所です。罪を犯したとされて起訴された人のことを「被告人」と言います。被告人を起訴した人を「検察官」と言います。被告人を弁護する弁護士のことを「弁護人」と言います。
 よくニュースなどでは,起訴された人のことを「被告」と言っていますが,法律上は正確な呼び方ではありません。「被告人」が正しい呼び方です。また,逮捕された人のことを「容疑者」と言っていますが,これも法律上は正確な呼び方ではありません。「被疑者」が正しい呼び方です。
 裁判員裁判が始まり,「自分が裁判員になってしまったらどうしよう」「裁判のことは全然わからないから困る」「これまで裁判とは縁がなかったから,裁判員の役割を果たせるか心配」というお考えの方もたくさんいらっしゃることと思います。
 裁判所は,各県ごとに地方裁判所やその支部の裁判所があります。平日はほぼ毎日,裁判所で裁判が行われています。誰でも裁判を傍聴することができます。法廷の傍聴席に座って,誰でも裁判を見ることができます。事前に予約は不要です。
 そこで,お気軽に裁判所まで足を延ばして,裁判を傍聴してみてはいかがでしょうか。裁判を少しは身近に感じられるかもしれません。