困ったときの日本学生支援機構

法律相談をお受けしていると,時々,学費にお困りの方にお会いします。
たとえば,債務整理の相談をお受けしたときに,借入の理由を伺うと,「子どもの入学金が払えなくて,高金利の所から借りてしまった」という方がいらっしゃいます。

しかし,高金利のところから借りる前に,まずは,日本学生支援機構(旧「日本育英会」)からの奨学金借入を検討してみてはいかがでしょうか。

奨学金」と言っても,実質は借金ですが、利息はかなり安いです。
また,奨学金の審査にあたり,学校の成績を考慮されますが,その基準は極端に高くないとされていますので,「うちの子は成績が悪いから……」等と諦めず,まずは申請してみてください。 
あと,申請は毎年春にするのが原則ですが,災害はもちろん,学費を負担する方の失職,病気などの家計急変事由があれば,随時申請を受け付けてくれます。
したがって,仮に,会社をリストラされて,お子様の学費が払えないとなっても,慌てずに,まずは,日本学生支援機構奨学金を検討してみてください。金利の高いところで借りるのは,早計です。

なお,奨学金を借りる場合,学生自身が借主となり,親御さんが連帯保証人となるのが原則です。しかし,ご病気などで,親御さんが連帯保証人になれない場合でも,機関保証制度によって,奨学金を借りられることがあります。ですから,連帯保証人が見つからない場合でも,諦めずに,検討してみてください。

かくいう私も,大学・大学院と,日本学生支援機構奨学金を借り,今は,一生懸命,奨学金の返済をしている最中です。

皆様も,どうか,安易に高金利のところで借りず,日本学生支援機構などの低利のところで借りるようにして下さい。


日本学生支援機構
http://www.jasso.go.jp/