桜が咲き、いよいよ春到来です。
 毎年、この時期になり桜が開花すると、「こんなところに桜があったのか。」と驚かされ、やはり日本は桜の国なのだと実感致します。
 
 さて、私は、先日、厄払いをしてもらってきました。先に厄年を迎えた友人たちから「厄払いをしてもらった方がいい。」と言われていたため、一安心です。

 その厄払いの席で、はじめて(だと思います)、玉串を捧げてきました。
 初めてだったもので、正式な方法が分からずに緊張しました。
 
 玉串、というと、受験中に勉強した「愛媛玉串訴訟」を思い出します。この訴訟は、県知事が県の公金から玉串料等を支出したことをもって、政教分離に反するのではないかと争われた事件です。
 最高裁まで争われ、結局、違憲判決となりました。特定の宗教法人に対する援助・助長・促進に当たり、政教分離原則に反するということが理由です。

 一方で、上記玉串訴訟とセットで勉強したものとして、「津地鎮祭訴訟」があります。市立体育館の起工式に宮司を招き、神社に対して市の公金を支払ったという事案です。最高裁は、地鎮祭は、社会の一般的慣習に従った儀礼を行うという専ら世俗的なものと認められ、特定の宗教に対する援助、助長、促進または圧迫に当たらず、政教分離反しないとして合憲と判断しました。

 政教分離は、信教の自由の確保に通じる重要な原則です。一方で、宗教と国家権力のつながりについて、機械的に判断できるものでもありません。これらの判決は少し前のものですが、受験を離れた今だからこそ、改めてじっくり判決内容を読んで考えてみたいです。