私、メッセージ

先日、司法書士の先生が主催する研修会に出席してまいりました。
研修の内容は、「私、メッセージ」についてです。
「私、メッセージ」というのは、端的にいうと、「あなた」を主語にして話すのではなく、「私」を主語にして話して、相互理解を深めるというものです。

たとえば、遅刻をしてきた相手に、「なんで、あなたは、遅れてきたの?」と、「あなたは」を主語にして話すと、どうしても詰問しているように聞こえ、角が立ちます。言われた相手も、「なんで、あなたは、そこまで言うの?」と言い返したくなり、お互いを理解することは出来ません。

そこで、「私は、あなたが事故に遭ったのかと思い、心配だった」などと、「私は」を主語にして、自分が、なぜ、どのように思ったのかを伝えるようにしようというのが、「私、メッセージ」なのです。

ただし、「私、メッセージ」といっても、自分の意見だけをいうのではありません。相手の「私、メッセージ」も受け止めなくてはなりません。
たとえば、先ほどの例でいえば、遅れてきた人も「私は、ここに来る途中、渋滞にはまったうえ、携帯電話の充電も切れてしまい、あなたに連絡することができなかった」と「私、メッセージ」を発するのです。

もちろん、「私、メッセージ」を使ったからといって、必ずしも上手く行くわけではありません。しかし、「なんで、あなたは、遅れてきたの?」「なんで、あなたは、そこまで言うの?」と、売り言葉に買い言葉となるよりは、よっぽど建設的な話が出来るでしょう。
皆様も、お試し下さい。