インターネットも完全な匿名ではありません

インターネット上の掲示板では、自分の名前を書かなくても投稿できます。そのためか、インターネットは、匿名だと思い込んでいる方が多いとお見受けします。
しかし、インターネットも、完全な匿名ではないのです。

パソコンを買っただけでは、インターネットに繋がらないのは、皆様もご存じかと思います。パソコンとインターネットを繋げるためには、原則として、「プロバイダ」という、インターネット接続業者にお金を払って、繋いでもらう必要があります。
そして、法的な手続を踏めば、投稿者のプロバイダを調べることができるのです。皆様も、プロバイダには住所や氏名を登録しているはずですから、プロバイダを通じて、住所や氏名が明らかになることはありえます。

もちろん、住所や氏名は個人情報ですから、プロバイダは、住所や氏名をみだりに明らかにすることはありません。しかし、正当な理由があって、法律に基づいた手続を踏めば、個人情報を開示することが許されています。プロバイダが開示しなかった場合、裁判所を通じて開示することもあります。

したがって、インターネットといえども、完全な匿名ではないということを知っておいて下さい。
また、名誉毀損的な投稿をされた場合には、インターネットだからと諦めず、弁護士に相談してみてください。