私の母校であるロースクールが数年後には完全撤退します。
 それに先立ち、ロースクールの自習室棟を、賃貸借契約の終了により明け渡さなくてはならないため、自習室棟のお別れ会が開催されました。
 自習室は、個々の机になってはいますが、朝から夜遅くまで、自宅にいるよりも長い時間を過ごした場所がなくなることは本当に寂しかったのですが、久しぶりに顔を合わせた先生方、先輩、後輩、同級生を見ていて、ここで培った人間関係はかけがえのない宝だと改めて感じました。
 それだけ苦しくも、濃い時間を過ごしたと自負しています。
 また、小さい学校だからこそ、なおさら、深い人間関係ができたのではないかとも思っています。

 司法制度改革が叫ばれるようになり、確かにロースクールには短所もあります。司法制度改革自体に穴があったことも確かだと思います。
 ですが、他分野からの挑戦、暗記や受験テクニックに走りすぎない勉強など、当初から長所として言われていた点が存在することも確かです。
 それに、そこで築けるものがあることも確かです。

 私には、新たな選択肢を提示出来るだけの発想はまだありませんが、単に司法制度改革は失敗だったと決めつけ、ロースクール撤廃論を推し進めるのではなく、止揚的にいい制度が提案されることが望ましいのではないでしょうか。