ネクタイ

6月に入り,今年もクールビズが始まりました。クールビズになると真っ先にネクタイが外されてしまいます。
ネクタイは,男装の中で一番存在意義のわからないアイテムで,襟元を涼しくするために外しても一向に困らないので仕方ありませんね。
でも,女性から男性へのプレゼントの定番はやはりネクタイです。そこで,時流に逆行しそうですが,男性目線から見たネクタイの選び方を伝授します。
ネクタイの3大要素は,色柄,太さ,素材感です。このうち,色柄については意見の分かれるところですので,太さと素材感についてお話します。
ネクタイの太さは,だいたい7cmから11cmまであります。どの太さのネクタイを選ぶかは,ジャケットのラペル(下襟。身頃の折り返し部分)の太さで決まります。
セオリーは,ラペルの太さとシャツの襟の長さとネクタイの太さを一致させることです。ラペルに比べて太いネクタイは野暮ったい印象を与え,ラペルに比べて細すぎるネクタイは貧相な印象を与えます。
ちなみに,不況になると細いネクタイがはやるという伝説がありますが,これは大恐慌の頃,生地を贅沢に使わないように細いラペルのスーツがデザインされたことからネクタイが細くなったのが真相だそうです。
次に素材感ですが,スーツの素材感と一致させるのがセオリーです。光沢感のあるスーツには光沢感のある素材のネクタイをあわせます。ツィードや麻のような起毛感のある素材には同じく起毛感のあるネクタイをあわせます。
プレゼント用にネクタイを選ぶときは,どのスーツにあわせて着てほしいか太さと素材感も意識して選ぶと,ネクタイはタンスのこやしになることなく,レギュラーで活躍してくれると思います。