難しい文章の読み方

1 世の中には難解な文章というものが存在します。
 法律家の文章でも、特に実務家ではない学者の書く文章は難解であることが多く、読み返して苦労することがあります。
2 文章が難しい理由は、主に①書いてある内容が高度で理解できない。②文章が複雑で理解できない、という2つがあります。もちろん、①と②の組み合わせも存在します。
3 上記①の理由であれば、同一のテーマを扱った平易な本を読み、知識を得てから再挑戦するのが近道だと思います。
文章が難しいと思える理由は、読み手がある程度の知識を有していることを念頭に書かれており、初心者でも理解しやすいような説明を省いていることがあるからです。
4 つぎに、上記②の場合です。意味内容が複雑であるから結果として文章も複雑という場合と、単に文章が下手な場合があります。
 意味内容が複雑な場合は、文章を簡潔にすると不正確な内容になるため、しかたありません。図や表で整理して理解するしかありません。
 文章が下手な場合というのもいくつか種類があります。一つの文章に多くの意味内容を詰め込もうとして主語と述語の対応すら判然としない場合は、英文法のごとく読み解くしかありません。
 また、抽象論を延々と展開して意味がわかりづらい文章もあります。このような文章を読むときは、読みながら具体例を設定すると理解しやすいのです。