「歯列矯正」

 半年ほど前から歯列矯正を始めたので、そのことについてお話したいと思います。
 まず、歯列矯正は、文字通り歯並びを矯正するものですが、現在では、複数の矯正方法が行われています。

 ①ワイヤー矯正 ②舌側矯正 ③インプラント矯正 ④マウスピース矯正 ⑤その他外科矯正等が主なところでしょう。
 
 ①ワイヤー矯正は、皆さんご存知の矯正方法であり、歯の表側に矯正器具を付け、ワイヤーで引っ張るものです。最も実績があり、値段も安価ですが、矯正器具が目立ってしまうのがデメリットでしょう。(安価とはいえ、歯科医にもよりますが、大体50万以上は掛かります。)
 ②舌側矯正は、歯の裏側に矯正器具を付けるもので、矯正期間は長くなりやすく、話づらいなどのデメリットがありますが、目立ちません。
 ③インプラント矯正は、杭の様なものを歯茎に埋め込み、ワイヤー矯正の支点にするものです。通常、矯正は歯同士をワイヤーで繋ぎ、矯正するもので、両方の歯が動くことから、細かく調整する必要がありますし、期間も長くなりやすいです。一方、インプラントは、動かないことから歯を動かしやすく、ズレも生じないので、期間が短くなるそうです。(矯正歯科医からの受け売りです。)
 ④マウスピース矯正は、文字通り通常の矯正器具の代わりにマウスピースで矯正するものです。取り外しが容易で、邪魔にならない、目立たない等メリットも多いですが、矯正できる範囲が狭いです。
 
 説明はこんなところですが、私自身は①通常のワイヤー矯正を行っております。マウスピース矯正も検討していたのですが、歯科医師と相談の上、①の上、抜歯を行う方向で落ち着きました。
 矯正の方法は、歯科医師としっかりと相談されることをオススメします。歯は一生物ですし、失敗する事例も散見されます。また、歯科医選びとしては、歯科矯正医であることが目安となります。
 日本矯正歯科学会には認定医・専門医制度があり、その認定医・専門医が歯科矯正医です。
 歯科矯正医であれば、知識・技術に問題がないと思われますし、医院では、歯科矯正医が居れば、それを掲げるのが通常です。よって、矯正に興味のある方は、歯科矯正医の居る医院を探して、相談されることをオススメします。(レントゲン及び相談で数万円はかかりますが、一生物だと思えば、安いと思います。)
 
 あと、せっかくなので法律というか税金にかかわる話も少し。
 歯科矯正は、医療費控除によって税金が還付される可能性があります。歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて、社会通念上その矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。逆に、審美目的・美容目的・予防目的とみなされた場合は、医療費控除の対象とはなりません。
 子どもの場合には、医療費控除の対象となるのが通常ですが、成人の場合には、美容目的等とみられる可能性があるので、担当の歯科矯正医に診断書をもらっておけば、医療費控除も十分可能です。
 また、矯正は、基本的に自由診療となります。歯科の場合、混合診療が可能か否かという話もありますが(混合診療とは、保険適用診療と保険不適用の自由診療を併用した診療をいうが、通常認められておらず、すべて自由診療扱いとなる。)、そこまでは詳しくないので、お医者さんに聞いていただければと思います。