和光での集合修習と二回試験

肌寒くなってきたこの時期になると、埼玉県和光市にある司法研修所での生活、そして「二回試験」を思い出します。
司法試験に合格すると、1年間の司法修習生活となるのですが、その集大成として、全国各地に赴任していた修習生が集まって最後の仕上げをする司法研修所での集合授業(「集合修習」という言い方をします。)を行います。和光市での生活は、住まいが地方の人は、寮生活となりますが、寮の部屋数に限りがあるので、実家が関東圏などの理由で寮の選考に漏れると、近くのマンスリーマンション等を借りて通うことになります。ただ、マンスリーマンションでの生活であっても、朝から夜まで修習仲間と一緒にいることが多いので、結局は、寮生活を送っているような感じになります。
全国各地で色々な経験をしてきた仲間たちが、一同に会して勉強をするのは、様々な地方の話を聞くことができるなど、刺激的で、おもしろいものです。集合修習は、たった2か月間なのですが、地方で勉強していたときとはまた違う意味で、思い出深い、密度の濃い時間となっています。私は、11月に入り、寒くなってきた頃、遅くまで、修習同期たちと、課題についての議論をしたことを思い出して、ちょっぴりセンチメンタルな気持ちになります。
そして、司法修習生は、修習の総仕上げとして、通称「二回試験」を行います。従前も、このブログで紹介しているかもしれませんが、二回試験は、合格しないと法曹として活動できない最後の関門であり、かつ、心身ともに過酷な試験です。1日7時間以上の試験を5科目(5日間)行います。7時間以上あっても時間が足りないので、大半の修習生は、事前にお昼ご飯を用意しておいて、試験問題を解きながら、ご飯を食べています。今思い返しても、本当に大変でした。
私たち弁護士は、概して修習時代の同期の絆が強いのですが、それは、こうした大変な時間を一緒に過ごしてきたからこそ、特別な存在として今も強い絆を持っているのかもしれません。